ストレスは誰にでもあり、避けることはできません。ストレスによる心の不調から身を守るためには、自分自身で早めに気づき、解消する「気づきとセルフコントロール」が大切です。
近年はテレワークなど働き方の多様化が進んでいます。日々の体調管理 を含めてセルフケアの重要性はますます高まっています。この連載では、ストレスと上手に付き合いながら毎日をいきいきと過ごすポイントをご紹介します。
第3回
うつ病にご注意ください
うつ病はいわば脳のエネルギーが低下した状態で、ストレスなどをきっかけに発症すると考えられています。日本人の15人に1人は経験するというぐらい身近な病気ですが、悪化すると回復に時間がかかり、最悪の場合、自殺に至ることもある怖い病気でもあります。早期に見つけ、治療することが大切です。
気分の落ち込みが続いていませんか?
生活環境の変化からくる気分の落ち込み、やる気が出ない、なにをやっても楽しくないといった心の状態は誰にでも起こるものです。ところが、こうした状態が続いてつらく感じ、日常生活にも支障が出るような場合、「うつ病」が疑われます。
やる気や気力が低下するだけではありません
うつ病になるとネガティブ思考に陥りやすくなります。「失敗した」「取り返しがつかない」「もうダメだ」などと思い込み、自分を責め、自らを追い込んでしまいます。自殺につながることがあるのは、こうした特徴によるものです。
うつ病セルフチェック
- 1.ほとんど1日中ずっと憂うつであったり沈んだ気持ちだ
- 2.ほとんどのことに興味がもてない、または、大抵いつもなら楽しめていたことが楽しめない
- 3.睡眠に問題がある(寝つきが悪い、真夜中に目が覚める、寝過ぎてしまうなど)
- 4.自分に価値がないと感じたり、罪の意識を感じたりする
- 5.集中したり決断したりすることが難しいと感じる
上記のうち、少なくとも1と2のどちらかを含んで3つ以上あてはまり、 その状態が2週間以上続いている場合は要注意です。
BSID(Brief Structured Interview for Depression)を改変
要注意! ストレスをためやすいこんなタイプ
完ぺき主義タイプ
生真面目、責任感が強い
抱え込みタイプ
周囲を優先し、無理を重ねてしまう
がんばりすぎタイプ
相談するのが苦手、一人で解決しようとする
~べき思考タイプ
思い込みが強く、考え方に柔軟性がない
原因不明の体調不良、原因はうつ病かも?
うつ病には身体症状も多くみられます。本人が、その身体症状のみを強く訴えることで、周囲がうつ病に気づかないことがあるほどです。原因がわからない体調不良が続き、これといった身体の病気が見つからない場合は、うつ病を疑って心療内科や精神科に受診・相談してください。
身体的な病気が背景にある場合がありますので、まず内科や整形外科などで身体的な異常がないかを確認してください。
もしも、うつ病だったら
発症するきっかけとなったストレス要因を遠ざけ、心と身体を休ませます。
- 休養
- 一定期間、仕事や家事から離れて心身を休める。時間に追われない生活で次第に意欲が戻ってくる。
- 薬物療法
- 抗うつ薬の服用により、脳の中で減っていた神経伝達物質の働きを改善させる。
- 心理療法
- 医師やカウンセラーとの面談・カウンセリングなどによって、物事のとらえ方や考え方の問題に気づき、見直す。
- リラクセーション法
- 心身の緊張をほぐす呼吸法や筋弛緩法は、医学的にも効果があるとされる。
治療に焦りは禁物。再発防止のためにもゆっくり、じっくり回復をはかることが大切です。
コロナ禍で「太ったかも……」と実感している人も多いはず。体型が気になるという方に、いつでもどこでもすき間時間にできる、自重を活用したストレッチ&筋トレをご紹介します。
4秒筋トレ上げる・下げるなど各動作すべて4秒間
仕事の前に 腕立てふせ
- ひじを曲げてうつぶせになり、ひざを90度まげ、足首をクロスさせる
- 手は胸の横、脇は30度広げる
- 「1、2、3、4」と数えながらひじがのびきる手前まで上体をもち上げる
- 肩・腰・ひざは常に一直線
上半身の30秒ストレッチ息は細く長く吐き続ける
PC作業の合間に 腕回し
- まっすぐに立つ
- 両手をのばし、手は耳の高さに
- 指先で直径30cmの円を描くつもりで前回し
- 同様に後ろ回し