ストレスは誰にでもあり、避けることはできません。ストレスによる心の不調から身を守るためには、自分自身で早めに気づき、解消する「気づきとセルフコントロール」が大切です。
近年はテレワークなど働き方の多様化が進んでいます。日々の体調管理 を含めてセルフケアの重要性はますます高まっています。この連載では、ストレスと上手に付き合いながら毎日をいきいきと過ごすポイントをご紹介します。
第2回
自覚がなくても危ない? ストレスが病気を招く
ストレスは知らないうちにたまっていくものです。「警告期」「抵抗期」「疲はい期」と、3 段階を経て心身に悪影響を及ぼします。放っておくと病気を招く危険があるので注意が必要です。
あなたのストレス段階はどのあたり?
ストレスが続くと心身は臨戦態勢をとり続けるため、はじめは活発に活動できます。しかし、長引くと心身に疲れがたまり、最終的には下り坂を転げるように悪化の一途をたどります。ですから、ストレスは長引かせないようコントロールをするとともに、休養、睡眠などによって緊張をほぐしたり、心身を休めたりするなどのセルフケアをすることが大切です。
1. 警告期
「疲れたなあ」「調子が悪い」など、心身から危険信号が発せられる時期。
ストレスを受けてショック状態に陥った後、体が防御態勢をとる。
- ストレスサインの例
- 血圧が上がったり、下がったりする
- イライラしたり、肩がこったりする
- ミスや事故が増える
- ⇒症状が軽く、自覚に乏しい段階。見過ごしやすいですが、この段階での“気づき” が大切です。
2. 抵抗期
疲労感が興奮に変わったり、反対に脱力感に陥ったりする時期。
心身がストレスに負けまいと抵抗する。
- ストレスサインの例
- 血圧の変調が本格化し、血糖値が高くなる
- 胃や心臓に異常があらわれ、心身がつねに緊張状態になる
- 仕事を抱え込んだり、休まなくなったりする
- ⇒この段階で体調を整えないと危険です。どんなに忙しくても睡眠と休養はお忘れなく。
3. 疲はい期
疲れ切って病気に移行する時期。
ストレスに抵抗しきれず、全身の機能が衰えてしまう。
- ストレスサインの例
- 集中力がなくなり、物忘れがひどくなる
- おっくうで何もする気がなくなる
- ⇒無気力、食欲不振、不眠など日常生活に支障が出ます。うつ病などの精神疾患が疑われる場合は、専門医による治療が必要です。
ストレスを「人生のスパイス」に!
とかく悪玉扱いされるストレスですが、実は善玉にもなります。たとえば「プロジェクトを成功させる」という目標があったとします。それが心に負担となって心身に悪影響を及ぼせば“悪いストレス” ですが、ほどよい刺激となってやる気が出ればストレスは目標達成の原動力に、つまり“良いストレス” として心の成長を促します。真の意味でストレスに強い人とは、自分の健康にとって良いストレスと悪いストレスを見極め、悪いストレスにうまく対処し良いストレスに変えることができる人です。上手に向き合って心の糧にしたいものです。
良いストレス状態
- やりがいがある
- 気持ちに張りがある
- チャレンジ精神がかきたてられる
- 充実感がある
悪いストレス状態
- 疲労感が強い
- 眠っても疲れがとれない
- 気持ちがつらい
コロナ禍で「太ったかも……」と実感している人も多いはず。体型が気になるという方に、いつでもどこでもすき間時間にできる、自重を活用したストレッチ&筋トレをご紹介します。
体幹を鍛える30秒筋トレ息は細く長く吐き続ける
テレビを見ながら タオルはさみ
- ひざを90度曲げて、床に座る
- 両ひざでたたんだタオルをはさんで押しつぶす
- ※ひざ痛の方にもおすすめ
下半身の30秒ストレッチ息は細く長く吐き続ける
お風呂上がりに 股関節のストレッチ
- 両手両ひざを床につける
- 手は肩の真下に置く
- 両ひざを外にひらく
- 30秒間キープ