ストレスは誰にでもあり、避けることはできません。ストレスによる心の不調から身を守るためには、自分自身で早めに気づき、解消する「気づきとセルフコントロール」が大切です。
近年はテレワークなど働き方の多様化が進んでいます。日々の体調管理 を含めてセルフケアの重要性はますます高まっています。この連載では、ストレスと上手に付き合いながら毎日をいきいきと過ごすポイントをご紹介します。
第9回
ストレス一日決算主義でいこう!
リラックスする習慣
夜は疲れを癒し、穏やかに眠りにつくための時間です。語らう、趣味に没頭するなど思い思いのときを。
オフモードに切り替えよう
自律神経のうち、交感神経は活動時に働くオン神経、副交感神経は休息時やリラックス時に働くオフ神経です。仕事を終えたのに神経が高ぶって落ち着かない、仕事がいつまでも頭から離れないのは、オン神経である交感神経が優位な状態です。とくに在宅勤務をしている場合はオン・オフを切り替えづらいので、意識的にリラックス状態をつくって副交感神経を優位に導き、オフモードに上手に切り替えましょう。
簡単リラクセーション
呼吸法(腹式呼吸)
ポイントは「息を吐く」こと
身体の中にある嫌なものをすべて出す気持ちで、長くゆっくりと吐き切りましょう。
- 1.鼻から大きく息を吸い込んでお腹にためる
- 2.そのままの状態で、頭の中で「いち、に、さん」とゆっくり数える
- 3.「スーッ」と口から息を吐く
1~3の動作を15~20秒かけて、ゆっくりと繰り返す(3~4回)。
お風呂で心身をリセット
入浴は一日の疲れを取り去り、リラックスできる最適な方法です。シャワーだけで済ませず、湯船につかってゆっくりと身体を温めましょう。就寝1~2 時間前、38~40℃のぬるめの湯につかると深いリラックス効果が得られ、心地よい眠りを誘います。お風呂は「素の自分」に戻れる貴重な時間です。身体だけでなく、心の疲れも洗い流すひとときにしたいものです。
- 快適入浴の工夫
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- アロマオイルで香りを楽しむ
- 歌を歌う
- 入浴剤で温泉気分
- 動画、読書、音楽を楽しむ
- “入浴の前後は十分な水分補給を”
入眠前のひとときを大切に
翌朝すっきりと目覚めるために必要なのは質の高い睡眠です。ゆったりとした気持ちで寝床に入りたいもの。家族との団らん、読書、静かな音楽に耳を傾けるなど穏やかな時間を過ごしましょう。優しい光に包まれると人はリラックスして自然と眠くなります。暖色系の間接照明を使うなど心地よい空間づくりを。
- 不眠のもとに注意!
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- スマートフォンやパソコンの画面は見ない
強い光入眠を妨げる - カフェイン、アルコール、たばこは控える
刺激物眠りを浅くする
- スマートフォンやパソコンの画面は見ない
睡眠セルフチェック
- □ 寝つき、目覚めが良い
寝つきが良く、気持ち良く目覚めていれば、睡眠の質は高いといえる。 - □ 十分な睡眠時間がとれている
適切な睡眠時間は人それぞれ。日中、眠気を感じなければ睡眠時間は足りている。一方、「寝つけない」「熟睡感がない」などの不眠症状が長引いていたら要注意。うつ病や脳血管疾患など心身の病気が隠れているかもしれない。 - □ 「早起き」の習慣がある
「早寝→早起き」ではなく「早起き→早寝」の習慣を。身体に備わっている体内時計は目覚めから14~16 時間たつと眠くなるようにセットされている。つまり、まず「早起き」をして日中活発に活動すれば、夜はおのずと早めに眠くなり「早寝」になる。この流れが睡眠の質を高め、体調を整える。
健康睡眠のコツを知ろう
睡眠対策(厚生労働省)
「健康づくりのための睡眠指針2014」などの睡眠対策情報が掲載されています。
コロナ禍で「太ったかも……」と実感している人も多いはず。体型が気になるという方に、いつでもどこでもすき間時間にできる、自重を活用したストレッチ&筋トレをご紹介します。
4秒筋トレ上げる・下げるなど各動作すべて4秒間
買い物帰りに アップライトローイング
- 両足を肩幅にひらく
- 両手で荷物をもつ
- 「1、2、3、4」と数えながら荷物を引き上げる
- ひじは常に手首より高い位置
上半身の30秒ストレッチ息は細く長く吐き続ける
レンジを待ちつつ 背中のばし
- 壁から少し離れ、ひじを壁に押しつける
- 壁にもたれかかり、背中をのばす
- イスを使う場合
- 両ひざをつき、両腕をイスの座面につける
- ゆっくり沈み込む