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この連載では、健診結果からあなたの体の状態を知り、どのような病気に注意が必要なのか、病気を防ぐためにはどのような生活改善をすれば良いのかをご紹介します。自分の仕事やライフスタイルなどに合わせた食事や身体活動など生活習慣の改善目標を立て、実践していきましょう。

第4回が気になるあなた

主な検査項目
 血糖(空腹時・随時) HbA1c 尿糖

インスリンの低下から高血糖に

血液中の糖(ブドウ糖)の量を調節するために、すい臓からインスリンというホルモンが分泌されます。高血糖とは、内臓脂肪の蓄積などでインスリンが不足(分泌低下)したり、その働きが低下(インスリン抵抗性)したりして、血液中の糖が過剰に増加している状態をいいます。

図解:コレステロールの働き

放っておくと、どうなる?

高血糖の原因

  • 肥満
  • 食べすぎ
  • 飲みすぎ
  • 運動不足
  • 遺伝
  • など

高血糖の状態が続くと…糖尿病に

  • 体中の血管を傷つける

  • 脳卒中
  • 心臓病
  • 糖尿病
    の3大
    合併症

インスリンの正しい働きとは?

血液中の糖を肝臓や細胞に取り込む助けとなるのが、すい臓でつくられるホルモンのインスリンです。健康な人ではインスリンが正常に分泌され、血糖がすみやかに取り込まれるので血液中の糖は一定の範囲に保たれます。
しかし、内臓脂肪の蓄積などによって血糖が常に高い状態が続くと、すい臓に負担がかかってインスリンの分泌や働きが低下します。

イラスト:すい臓に負担

日常生活での改善のヒント

イラスト:間食を控える
  • 甘いものなどの間食を控える
  • 食べる順番を変えてみる
  • ストレスを上手に解消する

注意したい病気糖尿病

血糖値が常に高いままで下がらなくなった状態

ごはんなど食事で摂取した糖質は、体内でブドウ糖に分解され、血液中を流れて肝臓や細胞にエネルギーとして運ばれていきます。血糖値とはこの血液中のブドウ糖の濃度を示したものです。これがインスリンの分泌低下や働きの低下(インスリン抵抗性)によって常時高くなり、下がらなくなってしまった状態が糖尿病です。高血糖が続くと全身の血管が傷み、動脈硬化を進行させて脳卒中や心臓病を招くほか、細い血管の障害も含め、さまざまな合併症を起こします。

糖尿病が引き起こす全身の合併症

図解:糖尿病が引き起こす全身の合併症

糖尿病の三大合併症

糖尿病性神経障害 高血糖5年経過~
≪リスク≫ 足の壊疽えそによる切断
手足のしびれ、こむら返りが起こる。足の小さな傷をきっかけに壊疽を起こすことがあり、そうなれば切断を余儀なくされる。
糖尿病網膜症 高血糖7~8年経過~
≪リスク≫ 視力低下、失明
目の奥にある血管から出血を起こし、網膜剥離から視力低下や失明に至る。健診では、眼底検査で状態を調べることができる。
糖尿病性腎症 高血糖10~15年経過~
≪リスク≫ 腎不全による透析治療
老廃物を排せつする働きをもつ腎臓の毛細血管が障害され、尿中にたんぱく質がもれてくる。悪化して腎不全になると透析や移植しか治療法がない。健診では、尿たんぱく検査や血清クレアチニンで腎臓の状態を調べることができる。

「糖尿病」と「歯周病」の関係

イラスト:はみがき

糖尿病による免疫機能の低下から、歯周組織の炎症が進んで歯周病が悪化するため、歯周病は糖尿病の合併症ともされています。糖尿病患者への歯周病治療は、歯周病の改善だけでなく、糖尿病のコントロールにも有効といわれています。

心臓病のリスクを高める糖尿病

図解:心電図
出典:Haffner,S.M.et al.:N.Engl.J.Med.,339.229-234,1998

糖尿病がある人の心臓病発症リスクは、心臓病歴がある人と同レベルです(グラフ参照)。また、心臓病や脳卒中の発症率は糖尿病予備群の段階から高まることがわかっており、高血圧、脂質異常、喫煙など、他のリスクが重なると、危険度がさらに高まります。


飲酒と健康マイルール イラスト:飲酒 イラスト:飲酒

アルコールへの身体の影響2

お酒(アルコール)は日本の行事や娯楽など生活に浸透していますが、不適切な飲み方をすると健康を害する危険があります。飲酒習慣を振り返り、アルコール・飲酒に関する問題への関心と理解を深めましょう。

クイズ
アルコールの影響を受けやすいのは、どっち?

体格や年齢、アルコール分解酵素の働きの差など、さまざまな要素によりアルコールの影響には個人差があります。よりアルコールの影響を受けやすいのはどちらでしょうか。

第1問

中高年の人 イラスト:中高年の人

or

若い人・高齢の人 イラスト:若い人・高齢の人

ここをタッチして
正解をたしかめようここをタッチ

こたえ:若い人・高齢の人

体内の水分量は、年齢を重ねるごとに減っていきます。そのため、若い頃と同じ飲酒量でも高齢になるほど酔いやすくなります。また、高齢になると、一定量を超える飲酒で認知症になりやすく、飲酒による転倒や骨折、筋肉の減少(サルコペニアなど)も起こりやすくなります。
10、20代の人は脳が発達途中にあり、多量飲酒が脳の機能低下を招く危険があります。高血圧などの健康問題も生じやすいです。

第2問

顔が赤くなる人 イラスト:顔が赤くなる人

or

顔が赤くならない人 イラスト:顔が赤くならない人

ここをタッチして
正解をたしかめようここをタッチ

こたえ:顔が赤くなる人

お酒を飲むと顔が赤くなったり、動悸や吐き気がしたりする状態を「フラッシング反応」といいます。
アルコールの分解酵素の働きが弱い人にみられ、口腔がんや食道がんになりやすいことがわかっています。
※日本人に多く存在し、フラッシング反応を起こす人の割合は41%程度といわれています。

第3問

すきっ腹で飲む イラスト:すきっ腹で飲む

or

食べながら飲む イラスト:食べながら飲む

ここをタッチして
正解をたしかめようここをタッチ

こたえ:すきっ腹で飲む

空腹でお酒を飲むと、血中アルコール濃度が急上昇して良いが回りやすいです。反対に、飲む前で飲んでいる最中に食事をとると、血中のアルコール濃度が上がりにくくなり、お酒に酔いにくくなる効果があります。
※血液中に含まれるアルコール濃度のこと。血中アルコール濃度が高いほど体に悪影響をおよぼします。

参考資料『飲酒と健康マイルール!』監修:松下幸生/独立行政法人 国立病院機構 久里浜医療センター 院長(東京法規出版刊)