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この連載では、健診結果からあなたの体の状態を知り、どのような病気に注意が必要なのか、病気を防ぐためにはどのような生活改善をすれば良いのかをご紹介します。自分の仕事やライフスタイルなどに合わせた食事や身体活動など生活習慣の改善目標を立て、実践していきましょう。

第5回が気になるあなた

主な検査項目
 ALT(GPT) AST(GOT) γ-GT(γ-GTP)

食べすぎや飲みすぎから「脂肪肝」へ

肝機能障害のなかでも内臓脂肪の蓄積と関連が深いのが「脂肪肝」です。脂肪肝は、肥満や食べすぎ、飲みすぎが原因で、肝臓に余分な中性脂肪がたまりすぎ、肝臓の機能が低下した状態です。動脈硬化を進行させ、長期にわたると肝硬変や肝がんへ進行する危険もあります。

図解:肝臓機能

放っておくと、どうなる?

脂肪肝のタイプと原因

  • アルコール性脂肪肝…お酒の飲みすぎ
  • 代謝機能障害関連脂肪性肝疾患(MASLD)…食べすぎ、肥満、運動不足

肝細胞が破壊される


炎症・線維化


  • 肝硬変
  • 肝がん
肝臓は「沈黙の臓器」
脂肪肝は肝細胞の30%以上に中性脂肪がたまった状態です。ただ、肝臓は全体の7分の6に障害が起きても自覚症状が出ないことから「沈黙の臓器」と呼ばれます。異常は健診で見つけましょう。

日常生活での改善のヒント

イラスト:肥満
  • 過度のアルコールを控え、週に2日は飲まない日をつくる
  • 食べすぎや外食に注意する
  • 体重管理をする
  • 適度な運動をする

注意したい病気
代謝機能障害関連脂肪肝炎(MASH)

代謝機能障害関連脂肪性肝疾患(MASLD)のなかでも、肝臓の障害が進んでいる場合を代謝機能障害関連脂肪肝炎(MASH)といいます。飲酒習慣がないのにアルコール性と似た肝臓障害が起こる病気で、主な原因として食べすぎや運動不足などがあげられます。肝硬変や肝がんへ移行する危険性が高いので注意が必要です。

肝炎ウイルスのチェックを!

肝臓病の多くは肝炎ウイルスによるものです。日本の肝炎ウイルスにはA型、B型、C型が多く、このうちB型、C型は慢性化すると肝硬変や肝がんに進むおそれがあります。いずれも自覚症状に乏しく感染の有無を知るには検査が必要です。受けたことがない人は、一度肝炎ウイルス検査を受けましょう。


飲酒と健康マイルール イラスト:飲酒 イラスト:飲酒

生活習慣病のリスクを高める純アルコール量

お酒(アルコール)は日本の行事や娯楽など生活に浸透していますが、不適切な飲み方をすると健康を害する危険があります。飲酒習慣を振り返り、アルコール・飲酒に関する問題への関心と理解を深めましょう。

生活習慣病のリスクを高める
純アルコール量は?(1日あたり)
男性
40g以上
女性
20g以上

※厚生労働省「健康日本21(第三次)」

健診やがん検診は定期的に受け、結果を確認しましょう。肥満、血圧、中性脂肪、血糖、肝機能、尿酸などの項目は、飲酒量と関係している場合があります。

 
純アルコール20gに相当する量(目安)
ビール・発泡酒(5%)なら
イラスト:ビール・発泡酒

ロング缶または中びん
500mL

ワイン(12%)なら
イラスト:ワイン

小グラス2杯
200mL

日本酒(15%)なら
イラスト:日本酒

1合弱
160mL

焼酎(25%)なら
イラスト:焼酎

小コップ半分程度
100mL

ウイスキー(40%)なら
イラスト:ウイスキー

ダブル
60mL

チューハイ(7%)なら
イラスト:チューハイ

普通缶
350mL

ストロング系(9%)
イラスト:ストロング系

1缶
350mL→25g
500mL→36g

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参考資料『飲酒と健康マイルール!』監修:松下幸生/独立行政法人 国立病院機構 久里浜医療センター 院長(東京法規出版刊)