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この連載では、健診結果からあなたの体の状態を知り、どのような病気に注意が必要なのか、病気を防ぐためにはどのような生活改善をすれば良いのかをご紹介します。自分の仕事やライフスタイルなどに合わせた食事や身体活動など生活習慣の改善目標を立て、実践していきましょう。

第7回尿が気になるあなた

高尿酸血症・主な検査項目
 尿酸(UA)

高尿酸血症とは

高尿酸血症は、血液中の尿酸が増加している状態です。高尿酸血症は痛風発作の原因となりますが、危険の本質は痛み(痛風発作)よりも腎障害や動脈硬化が進行しやすくなることなどにあります。

放っておくと、どうなる?

高尿酸血症(痛風)になる

次のような病気が引き起こされます。

痛風発作

尿酸の結晶が身体のあちこちに沈着し激しい痛みを生じる

イラスト:痛風発作
尿路結石

尿中のミネラルが溶けにくくなり尿路結石ができる

イラスト:尿路結石
腎障害

尿酸の結晶が腎臓の組織にくっついてきて働きを低下させる

イラスト:腎障害

日常生活での改善のヒント

  • 肥満傾向の人は減量を
  • よくかんで食べ、腹八分目を意識する
  • 尿酸のもととなるプリン体の多い食品を控える
  • 節度ある飲酒を心がける
  • 水分を十分にとる
プリン体の多い食品の例
鶏レバー 豚レバー 牛レバー マイワシ あんこう肝蒸し カツオ 干ししいたけ など イラスト:プリン体の多い食品

貧血・主な検査項目
 血色素量(ヘモグロビン値)

貧血とは

イラスト:貧血

貧血とは、全身へ酸素を運ぶ赤血球や、赤血球の中に含まれるヘモグロビンが減少し、体内が酸欠になる病気です。貧血の中でもとくに多いのが、無理なダイエットや偏食によってヘモグロビンの材料である鉄分が不足して起こる「鉄欠乏性貧血」です。また、胃や大腸の潰瘍やポリープなどによる体内での出血が原因となって貧血が起こるおそれもあります。貧血と判定されたら、その原因を明らかにすることが大切です。

貧血によって起こる代表的な症状

酸素は私たちが生きていくうえでなくてはならないものです。特に脳・心臓・筋肉の3つはほかの臓器に比べて多くの酸素を必要とするため、貧血により酸素が欠乏すると危険信号としてさまざまな症状があらわれます。

脳での酸素不足
立ちくらみ、めまい、頭痛、失神
心臓での酸素不足
胸痛、動悸・息切れ
筋肉での酸素不足
疲れやすい、だるい、肩こり

日常生活での改善のヒント

  • 食事を規則正しくとる
  • 食事を抜くなどの過激な減量はしない
  • 肉は適量食べる
  • 鉄を多く含む食品をとる
鉄を多く含む食品の例
鶏レバー 丸干しまいわし しじみ 牡蠣 納豆 豆乳 厚揚げ ひじき 切干大根 そば など イラスト:鉄を多く含む食品

飲酒と健康マイルール イラスト:飲酒 イラスト:飲酒

アルコールとさまざまな病気

お酒(アルコール)は日本の行事や娯楽など生活に浸透していますが、不適切な飲み方をすると健康を害する危険があります。飲酒習慣を振り返り、アルコール・飲酒に関する問題への関心と理解を深めましょう。

アルコールはさまざまな病気・トラブルと関係があります
慢性的な影響
  • アルコール依存症
  • 認知症
  • 脳卒中
  • うつ病
口腔・咽頭・喉頭・食道
  • 口腔がん
  • 咽頭がん
  • 喉頭がん
  • 食道がん
心臓
  • 心不全
  • 狭心症
  • 高血圧症
すい臓
  • すい炎
  • 糖尿病
胃・消化器
  • 胃炎
  • 胃がん
  • 大腸がん
肝臓 脂肪肝
  • アルコール性肝炎
  • 肝がん
その他
  • (女性)
  • 骨粗しょう症
  • 奇形児などの出産リスク
  • (男性)
  • 男性ホルモン低下
  • 睾丸委縮
急性的な影響
身体面
  • 急性アルコール中毒
行動面
  • 自己
  • 作業場のけが
  • 他人とのトラブル
  • 貴重品(金銭、機密書類など)の紛失
純アルコール量と病気の発症リスクの関係(1日あたり)※個人差があります
男性
男性
脳卒中(出血性)
20g(週150g)
脳卒中(脳梗塞)
40g(週300g)
虚血性心疾患・心筋梗塞
研究中
高血圧
少量でも
胃がん
少量でも
肺がん(喫煙者)
40g(週300g)
肺がん(非喫煙者)
関連なし
大腸がん
20g(週150g)
食道がん
少量でも
肝がん
60g(週450g)
前立腺がん(進行がん)
20g(週150g)
乳がん 
データなし
女性
女性
脳卒中(出血性)
少量でも
脳卒中(脳梗塞)
11g(週75g)
虚血性心疾患・心筋梗塞
研究中
高血圧
少量でも
胃がん
20g(週150g)
肺がん(喫煙者)
データなし
肺がん(非喫煙者)
データなし
大腸がん
20g(週150g)
食道がん
データなし
肝がん
20g(週150g)
前立腺がん(進行がん)
データなし
乳がん 
14g(週100g)

厚生労働省「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」より改変して作成

参考資料『飲酒と健康マイルール!』監修:松下幸生/独立行政法人 国立病院機構 久里浜医療センター 院長(東京法規出版刊)