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この連載では、健診結果からあなたの体の状態を知り、どのような病気に注意が必要なのか、病気を防ぐためにはどのような生活改善をすれば良いのかをご紹介します。自分の仕事やライフスタイルなどに合わせた食事や身体活動など生活習慣の改善目標を立て、実践していきましょう。

第9回おいしく・かしこくを見直しましょう2

食事で改善脂質はバランスよく

イラスト:食材選び

脂質はエネルギーと同様に、まずは「とりすぎない」ことが大切です。家庭料理での食材選びや調理の工夫などで上手に減らしましょう。また、脂質の中にはメタボ予防に役立つものもあります。むやみに減らすだけにこだわらず、バランスよくとることを心がけましょう。

家庭料理でできる脂質を減らすコツ

食材選び

同じ肉でも脂身の少ない部位を選ぶ。

豚肉60g当たり
脂質
g
エネルギー
kcal
ばら肉
21.2
220
ロース肉
13.6
186
もも肉
6.1
103
ヒレ肉
2.2
71

『日本食品標準成分表2020年版(八訂)』(文部科学省)を基に算出

食べ方

  • 目に見える脂身は取り除いてから食べる。
  • 揚げ物の衣をはいでから食べる。
  • サラダにかけるドレッシングの油を少なめにする。

調理方法

  • 「ゆでる」「蒸す」「金網で焼く」など油を使わない調理方法を選ぶ。
  • フッ素樹脂加工のフライパンを使い、油を引く量を少なくして焼く。
  • 揚げ物をするときは、衣を薄めにする。
  • 揚げ物の食材は大きめに切り、揚げ油で包まれる表面積を減らす。
イラスト:調理方法

脂質をバランスよくとるとめに

飽和脂肪酸を多く含む食品

とりすぎを控えたい脂肪。動脈硬化を進め、メタボの原因になります。

  • 肉類、バター・チーズなどの乳製品
  • マーガリン、ビスケットなど
イラスト:飽和脂肪酸を多く含む食品

不飽和脂肪酸を多く含む食品

積極的にとりたい脂肪。動脈硬化を抑制し、メタボ予防に役立ちます。

  • 青背の魚(アジ・イワシ・サンマ・サバなど)
  • 植物油(オリーブ油・エゴマ油・アマニ油など)
イラスト:不飽和脂肪酸を多く含む食品

コレステロールを多く含む食品

とりすぎを控えたい脂肪。ただし、コレステロールの多くは体内で合成され、食事でとる量は全体の3分の1程度です。適度な運動で余分なコレステロールを消費しましょう。

魚介類
イカ、タコ、エビ類や魚の干物 など
内臓
フォアグラ、あん肝、レバー、ウナギの肝 など
ピータン、たらこ、鶏卵、すじこ、ウズラの卵、イクラ、かずのこ など
イラスト:コレステロールを多く含む食品

食事で改善「減塩」はコツコツと

イラスト:減塩習慣

日本の食生活は、伝統的にしょうゆやみそなど食塩をたっぷり含む調味料を使う傾向があります。日本人の多くが食塩のとりすぎといわれており、肥満とともに高血圧の要因とされています。小さなことからでも、意識的に減塩習慣を身につけていきましょう。

減塩にチャレンジ

高血圧といわれている人は
食塩1日6g未満を目標※1
健康な成人の場合、
男性7.5g未満、女性6.5g未満※2を目標

※1 日本高血圧学会「高血圧管理・治療ガイドライン2025」
※2 厚生労働省「日本人の食事摂取基準2025」

汁物は1日1回にイラスト:みそ汁の塩分普通のみそ汁1杯1.5g 1日3杯飲んだら4.5gに!
具だくさんにすれば
さらに減塩
写真:みそ汁

めん類のスープは飲み干さないめん類の汁汁を飲まなかった場合写真:ラーメン

味つけにはだしをきかせる、レモンの酸味や香辛料を生かすイラスト:調味料

外食、練り製品などの加工食品はできるだけ控える個包装に記載されている「食品成分表示」をチェック!ハム、かまぼこ、ちくわなどの練り製品など加工食品には食塩が多く含まれています。

ロースハム2~3枚
約1.3g
かまぼこ 1/3~1/2本
約1.3g
ちくわ 小1.5~2本
約1.1g

いずれも50gの食塩相当量

野菜類・果物、海藻類でカリウムをとる

野菜類などに多く含まれるカリウムは、ナトリウムの排せつを促して減塩にもなります。

  • 1日の摂取量の目安※3
    野菜350g以上(緑黄色野菜:淡色野菜=1:2)果物200g以上

    ※3 厚生労働省・農林水産省決定「食事バランスガイド」

  • 生、
    350g分
    写真:生350g分
    野菜350gの目安
    調理加熱後、
    小鉢2皿分
    写真:調理加熱後の小鉢
    写真:調理加熱後の小鉢
  • 野菜料理なら、1日、小鉢で5皿程度果物は、みかんなら2個、りんごなら1個程度

野菜だけでなく、ごはんやパンから「食物繊維」

イラスト:食物繊維

食物繊維は、高血圧・脂質異常・糖尿病などへの予防効果が知られています。野菜や豆類などに多く含まれますが、不足しがちな傾向があります。そこで主食である穀物から効率的に摂取するコツを実践。ごはんなら精白米ではなく玄米を、同様にパンなら全粒粉パン、またライ麦パンなどを選ぶと、食物繊維をたっぷり摂取できます。


飲酒と健康マイルール イラスト:飲酒 イラスト:飲酒

命を守るための

飲酒3つのルール 2

お酒(アルコール)は日本の行事や娯楽など生活に浸透していますが、不適切な飲み方をすると健康を害する危険があります。飲酒習慣を振り返り、アルコール・飲酒に関する問題への関心と理解を深めましょう。

ルール2 お酒の強要(アルハラ)をしない
イラスト:飲酒を強要

アルハラとは、アルコールハラスメントの略称です。お酒を飲むことを強く勧める、イッキ飲みさせる、また、酔ってからむ、暴言・暴力、セクハラをするなどの迷惑行為も含み、人を傷つける人権侵害にあたります。2003年に行われた全国調査によると、アルハラを受けた人は3,000万人に達し、そのうち1,400万人はその後の生き方や考え方に影響があったと回答しています。

体調を崩すことがわかっていながら飲酒を強要し、急性アルコール中毒で死亡させた場合、刑法第205条(傷害致死罪)が適用され、3年以上の懲役が科せられることがあります。

参考資料『飲酒と健康マイルール!』監修:松下幸生/独立行政法人 国立病院機構 久里浜医療センター 院長(東京法規出版刊)