メンタルヘルス不調を防ぐために大切なのは、まず働く人一人ひとりが「自分の心の健康は自分で守る」という自覚をもつこと、そして日々セルフケアを心がけることです。本連載ではセルフケアとして知っておきたい、ストレスへの気づきと対処法などをまとめています。
第2回
不調になる前に!ストレスに気づくには?
ストレスを受けると、心身にはさまざまな反応があらわれます。あらわれ方には人それぞれにパターンがあることをご存じですか。自分にあらわれやすい反応を把握しておくと「いま、心に負担がかかっているな」と早期の段階で気づくことができます。
ストレス反応があらわれやすいのは、このあたり

- 身体面
- 不眠
- 肩こり
- 目の疲れ
- 腰痛
- 肌荒れ
- 頭痛
- 下痢
- 自律神経の乱れ
- など
- 精神面
- 意欲の低下
- 集中力の低下
- イライラ
- 怒り
- 落ち込み
- 不安
- など
- 行動面
- 生活リズムの乱れ
- 過食
- 散財
- 嗜好品が増える(アルコール、たばこ、コーヒー、炭酸飲料、菓子類など)
- ギャンブル
- ネット・ゲーム
- 遅刻・欠勤
- 暴言・暴力
- など
気づいて!心の危険信号早めの対処が肝心です
~ストレス適応のプロセス~
- 第
1 段階警告期 - 受動的反応期ストレスを受け、ショック状態に陥った後、身体が防衛態勢に「疲れた」「体調がよくない」といった心身の不調を感じる。
- 血圧が上がったり、下がったりする
- イライラする、肩こりがする
- ミスや事故が増える
- 対処法
- 睡眠、入浴などで意識的に心身を休ませ(休養)、趣味やスポーツを楽しむなど自分に合った気分転換をはかる。
- 第
2 段階抵抗期 - ストレスに対して反発、抵抗する時期
ストレスに対し、自律神経の働きで心身が反発、抵抗している状態。そのため一見、活力がわいてくるように感じるかもしれませんが、一時的なもので、長くは続きません。
抵抗力が高まり、ストレスに適応しようとする疲労感が興奮に変わったり、逆に脱力感に陥ったりする。
- 血圧の変調が本格化し、血糖値が高くなる
- 胃や心臓に異常があらわれ、心身がつねに緊張状態になる
- 仕事を抱え込んだり、休まなくなったりする
- 対処法
- 遅くともここで気づいて体調を整えたい。忙しいときほど休養をとり、心身の負担を軽くする必要がある。
- 第
3 段階疲はい期 - 疲れ切ってしまい、病気に移行してしまう時期ストレスに抵抗しきれなくなり、全身の機能に衰えが電池が切れるように踏ん張りがきかなくなり、自分の力ではどうにもならなくなる。
- 集中力がなくなり、もの忘れがひどくなる
- 何もかもがおっくうになり、やる気がなくなる
- 対処法
- 一刻も早く専門医に受診を!
これ以上、進行すると……ストレス性潰瘍などの心身症やうつ病、自殺の危険性も
働く人の「心の不調」気づきリスト
次の項目のような状態が1~2週間続いていたら不調の前ぶれです。回復につとめましょう。周囲に思い当たる人がいた場合は声をかけて、休養をすすめたり、職場内外の相談窓口を利用するよう促したりしてください。(夏目誠氏、藤井久和氏による)

- 自分で気づく
- 起床するのがつらく、出勤への不安、緊張が続いている
- 休日明けの朝がつらく、休日の前日・夕方から気分が楽になる
- 休日の翌日に遅刻や欠勤が増えてきた
- 職場に近づくにつれ動悸が高まり、冷や汗が流れたり、足がすくんだりする
- 仕事への集中力が低下していると感じる
- 仕事の意欲が低下している(趣味や好きなことはできる)
- 仕事や会社のことを考えると落ち込んだ気持ちになる
- 仕事に自信をなくした
- 出勤日の前日は寝つきが悪い
- 仕事の内容が変わってから落ち込みやすくなった
- 周りの人が気づく
- 無断欠勤、遅刻、早退などの状態が続く
- 職場で不安や緊張が続き、オドオドしている
- 職場で無断離籍が多くなる
- 仕事上のミスが目立つようになる
- 「会社をやめたい」と訴える
- 会社や仕事に関する寝言が増える
- 人事異動後に、元気がない状態が続く
- 家族や友人などに、仕事のつらさを訴えることが続く
すき間時間にどこでもできる簡単な体操を紹介します。1つの動作を4秒で行う「4秒筋トレ」、30秒で体幹を鍛える「体幹筋トレ」、筋肉を整える「ストレッチ(上半身・下半身)」の4種類の体操があります。今いる場所をジムにする“どこでもジム”で、筋トレ&ストレッチに取り組みましょう!
- 「プランク」
- 手は肩の真下につく
- 肩・腰・足首は一直線
- おなかに力を入れて、30秒キープ
- 「脛のストレッチ」
- イスに座って、片足を後ろに
- つま先を床につけ、足首をのばすように脛をのばす
- 反対の足も同様に
参考資料『どこでもジム』監修:都竹茂樹 大阪大学スチューデント・ライフサイクルサポートセンター教授・医師 東京法規出版刊