メンタルヘルス不調を防ぐために大切なのは、まず働く人一人ひとりが「自分の心の健康は自分で守る」という自覚をもつこと、そして日々セルフケアを心がけることです。本連載ではセルフケアとして知っておきたい、ストレスへの気づきと対処法などをまとめています。
第5回
こんなときどうする? 働く心のモヤモヤ仕事が終わらない!
- いつも時間に追われている
- 仕事量が多すぎる
- 電話や打ち合わせ、部下や同僚からの相談ごとが多く、仕事が思うように進まない など
仕事と量のバランスが大事
忙しいのは仕方ないとあきらめず、限られた時間の中でいかに仕事を調整できるかという観点で仕事の進め方を見直してみましょう。それでも難しいとき、仕事が自分ばかりに集中している場合は、仕事量そのものが問題かもしれません。上司にご相談を。
ときには断る勇気を
忙しさは、適度ならほどよい緊張感を生み、やる気を高め、作業効率を高めます。ですがオーバーワークになれば意欲、効率、質の低下を招き、効果的に組織のリスクにもつながります。
仕事はできる人に集中しやすく、責任感が強い人ほど抱え込みやすいのも事実。これ以上抱えきれないと判断したら、断る勇気もときには必要です。
- 忙しすぎにはこんなデメリットが!
- 締め切りに間に合わない仕事の意欲低下、効率、質が低下ミス、事故が起こりやすい新しい発想が生まれない
- 解消のヒント1マイルールで時間を有効活用
小さな締め切りをつくる作業の方法、業務の進め方などを見直し、仕事をするときの自分にルールを設け、ゆとり時間を生み出しましょう。
小さな作業にも自分なりの終了時間を決める。ほどよい緊張感で作業効率がアップ。
やることリストを準備一日の仕事の終わりに、次の日にやるべきことをメモや付箋に書き出して机に貼っておく。気持ちのよいスタートダッシュができ、仕事が効率よく進む。
集中タイムをつくる周囲にも協力してもらい、人の少ない午前中などの2時間程度を手元の仕事に集中する時間にする。企画書をまとめる、見積書、工程表をつくるなど達成感のある業務がおすすめ。
整理・整頓を心がける快適なワークスペースは仕事の効率を高める。整理とは、不要なものを捨てること、整頓とは使いやすい場所に収納することを指す。机まわりがすっきりしていれば気持ちよく、ものを探す手間もない。
忙しくても休憩は必ずとるどんなに性能の良い機械も定期的なメンテナンスが必要です。同じように休憩時間はしっかりとってリフレッシュを。仕事にメリハリをつけると時間と心に余裕が生まれます。
- 解消のヒント2自分を追い詰める「思い込み」をチェック
いつも業務に追われ余裕がないという人は、作業効率の問題以外に原因があるかもしれません。それは自分が気づいていない「思い込み」です。仕事の向き合い方を振り返ってみましょう。
完璧主義になっていないか100%の完成度にこだわりすぎると時間がいくらあっても足りません。多くの仕事を同時に進めなければならないときは、完成度とスピードの見極めを。「完成度よりもスピード重視」という仕事もあれば、「時間が多少かかっても完成度が高い」仕事を求められていることもあります。
仕事を抱え込んでいないか
また、複数の仕事には優先順位をつけることが大切です。依頼された仕事が誰のためなのか、何のためなのかを確認し、何を優先すべきかを決める基準を明確に。自分にしかできない、他の人はわからないからと仕事を抱え込み、もしも、過労で倒れたら、不足の事態で退職したら――。
そう考えると仕事の抱え込みは本人にも組織にもよくありません。自分でなくてもできるようにしておくのは組織人としての務めです。関連資料は日ごろから誰にでもわかるように保管することはもちろん、協力や分担、ときには任せるなど、自分にしかわからない仕事は減らしていきましょう。
すき間時間にどこでもできる簡単な体操を紹介します。1つの動作を4秒で行う「4秒筋トレ」、30秒で体幹を鍛える「体幹筋トレ」、筋肉を整える「ストレッチ(上半身・下半身)」の4種類の体操があります。今いる場所をジムにする“どこでもジム”で、筋トレ&ストレッチに取り組みましょう!
- 「太ももとお尻引き締め」
- 足を前後にひらく
- 4秒かけて腰を真下に落とす
- 前の太ももと地面が平行になるまで腰を落とす
- 「1、2、3、4」と数えながら立ち上がる
- 反対の足も同様に
- 「自転車こぎ」
- あおむけに寝て、両手は首の後ろで組む
- 上体を左にひねり、右ひじと左ひざをタッチして30秒間キープ
- 反対側も同様に
参考資料『どこでもジム』監修:都竹茂樹 大阪大学スチューデント・ライフサイクルサポートセンター教授・医師 東京法規出版刊